
よく晴れた7月のある土曜日の午後、飯尾歩さんと私はラジオに生出演しました。
そのラジオ局、「FM LOVE EARTH」と言って、「愛・地球博」会場内に特設された期間限定のラジオ局なのです。場所は、愛・地球博のメイン会場である長久手会場の正面(北口ゲート)を入ってすぐの一等地にあります。
放送ブースの目の前には「愛・地球広場」が広がり、その先には巨大な緑の壁面「バイオラング」が、そのまた先が例のマンモスが鎮座する「マンモス・ラボ」。放送ブースの前を行きかう人たちが幾重にも連なって見事な遠近画のようです。
放送の一週間前、飯尾さsんから電話が入りました。
「もしもし、山田さん、ラジオ番組に一緒に出ませんか?」
普通ならちょっとためらうところでしょうが、なにしろ飯尾さんと一緒!なんと心強い。「いいですよ」と私は即答しました。
そして本番当日。私と飯尾さんは一緒に万博会場に出向きました。生放送なのに出番の15分前、グローバル・ループの上をブーブー言いながら歩いて放送ブースをめざしました。
「この会場に入るだけで僕の神経は逆立つんだよね」と飯尾さん。
「万博嫌いなの?」と、私。
「嫌いじゃないよ、僕が一番愛情込めてこの万博を見守っているんだ。でも耳に届く情報もこの目で見る光景も、なぜか悲しくなるような話題が多いんだよね。」なるほど…
大きな(文字通り)体躯にたっぷり詰まったこの万博にまつわるあれこれが、飯尾さんの気持ちと足取りを重くしているのでしょう。かわいそうにと思いつつ、一流ジャーナリストゆえの苦悩のような気もしてきました。がんばれ、飯尾さん!
そんな感慨にふける間もなく、担当プロデューサーの森さんからチェックの電話が入りました。「山田さん、今どちら?」「もう西口入りましたァ。飯尾さんも一緒です。あと5分で到着します!」…これじゃあまるで、蕎麦屋の出前です。
めざす「FM LOVE EARTH」は、本当に小さなラジオ局でした。
全部で六畳分くらいでしょうか、その中にスタジオも調整室も控え室もあります。こんなところに私と飯尾さんが入ったら空気がなくなるのではないか、と思ったくらいです。
飯尾さんはこのラジオ局のレギュラーコメンテーターで、月に一度、ゲストを連れて出演しています。今回は身近な相棒で済ませようという(?)魂胆。
今日のおしゃべりのテーマは主にEPOC(環境パ―トナーシップ・CLUB)のことです。
EPOC(環境パ―トナーシップ・CLUB)については、既にこの連載コラムの三回目と六回目にご紹介しました。愛・地球博会場で行なった「バックヤードツアー」と「エコ・トークセッション」という二つの事業についても、詳しくはそちらをお読みください。
さて、番組のパーソナリティは中内祐子さん。彼女はイギリス・ウェールズ大学で四年間を過ごしたという才女です。番組でも日本語より流暢な(!)英語を駆使して軽快に飛ばしていきます。それに呼応して飯尾さんの気持ちも次第にほぐれてきて、おしゃべりは絶好調。そんな二人に乗せられて私も何とか役目を果たすことができました。やれやれ・・・
一時間後、「お疲れさま〜」。
中内さんの笑顔に送り出されて放送ブースを出ました。彼女はこれから夕方まで本番続行とのこと。聞けば会期中ほぼ毎日ここから万博のイベント情報や会場周辺の交通情報などを発信しているそうです。彼女もまた、この万博を支える大切な一人なのです。
飯尾さん、中内さんのことなら許せるでしょう、愛・地球博の話題でも。
緊張と弛緩。慣れないことで気疲れしたので、ちょっと贅沢ですがこの日は一時間半の万博滞在時間で会場を後にすることにしました。でもその前にお昼だけはしっかりと・・・。
脱力状態の私と飯尾さんは「FM LOVE EARTH」の目の前、レストラン「クイーンアリス」のテラス席で、今出てきたばかりの放送ブースを眺めながら冷たいコーンスープと美味しいビーフカレーをいただきました。ここの料理、満足できます!
もちろん、飯尾さんの目の前には特大のビールも・・・。(了)
|
|
ナビゲーターの中内嬢をはさんで、左が飯尾さん、右が不肖私です。
|
目の前に愛・地球博広場が広がる「FM LOVE EARTH」ブース前の様子です。 |